PayPay証券や他の証券会社の投資信託即売の対策について解説します
PayPay証券が投資信託の即売の対策をしてきました
新NISA直前になり、PayPay証券が投資信託の即売対策をしてきました。2023年10月に大和コネクト証券とtsumiki証券はすでに対策済みで今回、PayPay証券も滑り込みで投資信託の即売対策をしてきました。
ポイントがもらえなくなる例としては、買ってすぐ売りを繰り返してるとPayPay証券の判断でポイントが付与されなくなります。ただし、他の証券会社と比べると曖昧な運用がされるのでは?と感じる対策です。
今回は、PayPay証券を中心に証券会社の投信即売り対策について解説します。
投資信託即売対策の具体的な内容は?
PayPay証券の対策は基準が曖昧なので、実際どんな感じで運用されるのでしょうか?何が起きたか確認しましょう。2023年12月26日にPayPay証券から発表がありました。1月27日にPayPay資産運用積立て還元プログラムの規約が変更されます。
大事なところを取り上げると1月27日よりポイントの取り消しについて、ポイント取得のみを主な目的として投信を買ってるみたいとPayPay証券が判断した場合は、付与されたポイントが取り消しになる可能性があります。
そして今後ポイント不要のプログラムも適用されなくなる可能性があるという規約が追加されます。具体的にポイント取り消しになる例として、積立てで購入した銘柄を約定日に売るという行為を繰り返し行った場合という旨の規約が追加されました。
つまり投資信託の即売してポイントを得る行為を塞いだという事です。ただ、その他の証券会社の対策と違ってかなり曖昧な規約に感じました。念の為に投資信託の即売によりポイントを得る行為について解説すると、投資信託をポイント付与されるクレジットカードで購入すると、その購入が確定したらすぐに売る、つまり値動きがないうちにすぐ売るということです。
それによりクレジットカードか積立分のポイントがもらえるという流れになります。そこで今回、PayPay証券が導入した対策について解説します。ポイントがもらえなくなる例を紹介しましょう。
例えば、1月27日に信託を購入し、翌日の1月28日にすぐそれを売りました。そうするとPayPay証券としては、自動的な何かの仕組みで、買った翌日にすぐ投資信託を売却してるぞと、これは完全にポイント目的だなという風に判断すると思います。
ただし、まだこれは1回目です。投資の即売がまだ1回目なので取り締まるのはまだされません。これが今回追加される規約ですが、対象は約定日の翌日に売却注文の行為を繰り返し行った場合になります。
したがって1回ぐらいでは購入ミスによる即売もありますので、即対象にしないと考えられます。これが翌月も翌日に売りましたと、そうすると、さすがにPayPay証券も2ヶ月連続で売ってるから、要注意人物だなとマークしてくるんだと思います。
そして、3月も翌日に売ってると3ヶ月連続になり、これはもうポイント目的確定だから、ポイントは無効にするみたいな感じになるのかもしれません。
ただし、約定日の翌日の売却を繰り返し行った場合としか規約には書かれていないので、何回行えば繰り返しに該当するのか、これはPayPay証券の本当に完全にさじ加減になってしまうと考えられます。
従って、2回でも引っかかるかもしれないし、逆に6回でも引っかからないかもしれません。全てはPayPay証券のさじ加減になっています。あと11月27日に買って3日後に売るみたいな、翌日じゃない場合の判断はどうするのか不明です。
つまり結構規約が曖昧になっています。他の投資即売を不正できた証券会社と比べて特に曖昧な規約です。推測になりますがPayPay証券としては現状、多少ポイントで損をしてもシェアを拡大したい可能性があります。
大手のSBIや楽天証券と比べて、PayPay証券のユーザー数はまだまだ少ない為、多少損してでもシェア拡大を重視したいと考えているのか、実際はそこまで厳しく取り締まらない予想する人もいます。
例えるならクレジットカードの現金化程度の温度感くらいかもしれません。
だから、一応そのポイ活勢を牽制するけれども、多少やっても何か見逃す、という運用になるのかな、と予想しています。
ちなみに、PayPay証券のクレジットカード積み立ての還元率は、PayPayカード、これにゴールドも含まれますが0.7%となっており、上限は350ポイントになります。
PayPay残高やポイントでも積み立てできますが、その場合は0.5%で、上限は250ポイント/月になります。この上限0.7%が毎月あると1年間で4200ポイントになります。
PayPay証券でこれをやろうと思っていた人には、今回の規約の追加はかなり怖いかと思います。
投資信託即売対策済みの証券会社の内容は?
さて、即売対策済みの証券会社をまとめて解説していきます。対策を取る証券会社は着々と増えている印象です。
即売対策導入済みなのが、tsumiki証券と大和コネクト証券になります。どちらも即売対策を今年の10月に発表し、新NISAが始まったらやり辛くなります。この2つの証券会社は、どちらも月の積み立て額が新NISAになると月10万円まで可能です。
従ってこの10万円分で簡単にポイント持ってかれちゃいけないということで即売対策しています。現時点では楽天、SBI、マネックスのネット証券3強は今のところ即売対策はまだしてないです。
それぞれ確認していきましょう。まずtsumiki証券から解説します。積立証券とエポスゴールドの即売対策です。まず前提知識として、EPOSゴールドカードっていうゴールドカードがあります。これの100万円修行というものに使われるので対策してきました。
EPOSゴールド年間100万円使うと、ボーナスポイントとして1万ポイントもらえます。で、この年間利用額にはtsumiki証券のクレカ積立分も入っています。つまり来年になったら毎月上限1万円まで即売すれば、10ヶ月で年間100万円に達して1万ポイントがもらえるっていうわけです。
クレジットカード会社や証券会社からするとちょっとまずい状況です。従ってtumiki証券とEPOSゴールドは対策してきました。1年間で例えば100万円分投資信託をOSゴールドで買ったとします。その分から例えば50万円を同じ年のうちに売却しました。
そうすると100万円買って50万円売ってるので残ってるのはこの50万円になります。この50万円のみが年間修行の対象となります。つまり、売った金額は年間修行の金額に入らないってことですね。
従って、この人の場合は100万円買って50万円売ってるので、50万円しか使ってないっていう判定になります。そうすると年間100万円じゃなく年間50万円なので、もらえるポイントは2500ポイントのみとなります。
もちろん、同じ年に全額100万円売りましたとすると、この人は1円も使ってないことになるので修行ポイントはもらえなくなります。
次は大和コネクト証券の対策について見ていきましょう。大和コネクト証券は、ある月に5万円で投資信託を買い、同じ月に売却した場合、買った分のポイントはもうもらえなくなります。同じ月に売却した分もポイントはもらえません。
これが大和コネクト証券の等身大即売対策となります。例えば、1月に5万円分を購入し、同じ月に5万円分を売却した場合、この人は5万円買って5万円売っているので、買った分のポイントはもうもらえなくなります。同じ月に売却した分もポイントはもらえません。
しかし、次の月に売却した場合はポイントがもらえます。この場合、買った月では全く売っていないので、次の月でポイントがもらえます。このようなパターンは、1月に5万円購入し、2月にも5万円購入し、1月も2月も売却がない場合です。
その場合、どちらも5万円分のポイントがもらえます。3月に10万円分を売却した場合は、もちろんポイントはもらえませんが、すでに1月と2月でポイントはもらえているので、一応投信即売りにはなります。ただし、現実的ではありません。
上記のように各社続々と投資即売対策を発表しています。来年の新NISAが始まると、もっと対策が進んでくると思います。特に、楽天、SBI、マネックスなどのネット証券大手3社は、いつか絶対に対策してくると思います。特に注目されるのは5%プラチナプリファードを使うSBI証券です。
SBI証券は法令が改正されたら、月に10万円までクレジットカードか積み立てできるようになるともう公言しているので恐らくその前に投資信託即売りは塞がれてくると思います。
というわけで、今のところダイワコネクト証券、tsumiki証券、そして今回のPayPay証券が等身即売りの対策をしてきた証券会社3社になります。大手はまだしていないんですけど、もういつかやってくるのかなっていう感じです。
まとめ
ざっくりおさらいしましょう。1月27日にPayPay証券の規約が追加になります。ポイント取得のみを目的としている場合は、ポイント増をさせません。具体的には、約定日後に即売り行為を繰り返し行った場合になります。繰り返し回数は不明です。
もし翌日に3ヶ月連続売るみたいになると、さすがに対策を取られる可能性が高いです。今回PayPay証券も即投資信託売りを塞いできました。
因みに投資信託即売りはやっていましたか?正直、買って売るのを忘れてしまった時や思った以上に値動きした時のリスクがありますよね。
投資でそういうことを考えたくないのでシンプルに積み立てて放置しとくのが良いのかなと思います。
今回は1月27日からPayPay証券の規約が改正されて、投資信託即売の対策がされる事について解説しました。それでは今回は以上となります。今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。
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